《MUMEI》

「ふぅ……」
ガ「家臣を導く優しさ。やはり我が娘を嫁に…」
「いらん!!」


その時、婚儀開始の花火が鳴り、話が中断され
心の中で大きく安堵した。開かれた扉からイオ
ルとフィオナが腕を組んで入城した。イオルは
正装、フィオナは以前とは形が違うドレスを着
ていた。神父の進行で順調に式は進み、指輪を
お互いにはめた。


神父「――では、誓いのキスを」


イオル達は向かい合い、イオルはフィオナの額
にキスをした。


若干つまらなそうに口をすぼめるガラノス王に
呆れた。


城の前には民が集まり、イオル達が出てくると
歓声と拍手を贈られ、イオル達は手を降って応
えていた。


ガ「婚儀でこんなにも喜んでもらえるなら彼ら
としては嬉しいことだろうな」
「ああ、そうだな」
ガ「シドヴィルグも俺の娘と結婚すれば帝国で
も同じようになるのではないか?」
「そうあってほしいが、貴方の娘は遠慮する」
ガ「……ちっ」
「……(舌打ちしやがった!?)」


式は無事終わり、夜、俺達は帝国に戻ることに
した。

前へ |次へ


作品目次へ
感想掲示板へ
携帯小説検索(ランキング)へ
栞の一覧へ
この小説は無銘文庫を利用して執筆されています。無銘文庫は誰でも作家になれる無料の携帯・スマートフォン小説サイトです!
新規作家登録する

携帯小説の
無銘文庫