《MUMEI》

やっと理解したのか真っ青になって慌てて言い
訳をしてきたが、誰かのせいで溜まった疲労と、
誰かのせいで聞きたくない嫁取り、そして姫達
の勝手な行動に俺は完全にキレていた。


「グダグダ言い訳を並べるくらいなら出ていけ」
姫「「「え?」」」
「いつまでも我が国を他の国の者に彷徨かれる
のは迷惑だ。自国に帰れ」
ミ「なっ、私はレイズランドの王女ですのよ!
?」
「だから?」
ミ「は?」
「レイズランドの姫だからなんだ?ここはディ
オマティス帝国だ。なんなら姫としての位を落
としてもいいのだぞ」
ミ「な、そんなこと……っ」
ロ「出来ますよ。レイズランドを滅ぼせば」
ミ「…っ!!」
「今日までは許してやろう。だが明日に我の前
に現れたものは殺す」
姫「「ひぃっ!!」」


殺気を交えて睨み付ければ怯えて逃げるように
城を出ていった。姫達全員がいなくなった後、
疲労がピークになった俺達は何も言わず自室へ
戻っていった。俺は着替えずベットに倒れ込み
意識を失った。


翌日、朝に目が覚めたがまぶたは重かった。そ
の為、一度シャワーを浴びてから二度寝した後、
目が覚めた頃には太陽はすっかり昇りきってい
た。タイミングよく来たロイドに昼食を頼んだ。


ロ「シド様、一つ聞いてもよいですか?」
「?」
ロ「シド様は妃をとる気はないのですか?」
「昨夜の事か……確かに王として国の存続のた
めにも子孫は残さねばならないからな。いずれ
は妃をとる。だが昨夜のような見た目や地位ば
かりを見る姫は絶対に嫌だ」
ロ「それは私も同意見です。ですがそうなると
見つけるのは難しいですね」
「そもそも俺に見合うのもなかなかいないだろ
うな」
ロ「明日くらいに身長伸びませんかね?50cm
くらい」
「生命の神秘を求めるな」

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