《MUMEI》
古の王国復活!
クロードの裏の存在の事を調べさせていたがど
うにも情報は集まらなかった。ハーフの者達は
どの種族からも疎まれ、住む場所を追われる事
が多いため、ハーフエルフのクロードもその一
人だった。何も得られないままのため、クロー
ドに追及することが出来ないでいた。


ロ「どうしますか、シド様」
「……様子見しかないだろう」


スカスカの報告書を机に放り、腕組みをし、唸
った。


「情報収集に長けたイズモでさえも何も掴めな
いのだからな」
ロ「やはり、ハーフエルフは面倒です」
「ロイド、ハーフエルフだから何だ?」
ロ「っ!?」
「貴様もどこぞのバカと同じように人種差別す
るのか……?」
ロ「も、申し訳御座いません!」
「分かればいい。さて、どうするか……」
イ「……シド様」
「イズモか、どうだった」
イ「隣国ロットスザーラ、並びにブランズ山岳
の麓国リバルラングス、辺境都市タタリタスに
もハーフエルフが入り込んでいるよう。なにか
しらの企みがあるようです」
「内容までは分からないか……」
イ「申し訳在りません」
「いい、予想はしていた。……仕方ないあれし
かないな」
ロ「あれ?」
「直接聞く!」
ロ「……はぁ、シド様らしいですね。まあ、そ
れしかないですね。直ぐに手配します」
「ああ、逃げられては困るから出来る限り丁寧
に気付かれないように。……もし、逃げたら…
…ふふ」
ロ、イ「…………(ブルッ)」


無邪気に笑うシド様は本当に怖い。背中を走る
悪寒にロイドとイズモは必死に計画を立てたの
だった。

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