《MUMEI》

握られていた手が、まだ温かい
だがこれは、戸河内本人に向けられた温もりでは多分ない
「……なんか、辛い、かも」
その現実に何故か傷付き、膝を抱え蹲ると
戸河内は暫くその場から動けずにいたのだった……

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