《MUMEI》

「おい、藤井」
「なんだよ」
「あんまり、俺の女に絡むなよ」
「うるせーよ病弱男が、あいつはお前の女でもないんだろ」
ああ、そうか俺はあいつを中学のとき
捨てたんだよな。
「今更、ヨリ戻そうたってそうはいかねえぜ」
そうやって、互いの気持ちがふくざつになる。
俺は、けしてあいつを捨てたくて捨てたんじゃない
守りたかったんだ、俺は
2章に続く

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