《MUMEI》

「とりあえず、ペン入れは全部終わってあとはトーンですか」
「ねえ、小松なんであんたはアシみんな休みか午前なのに○一日いるわけ」
「それは、先生の原稿に締切がせまっているからです」
こいつは、つくづく真面目なアシスタントである
というか、締め切り間際なのにアシひとりという
ゆるいシフトを組んだ私がバカのだけの問題だ
「あんたさ、漫画家にならないの」
「え、私まあ、なりたいと思いますが才能なんて何一つないんですよ」
「そうか、じゃあ、この漫画あんたに継がせる、私は明日っきりで
漫画家をやめる」
「はあ、電撃引退ですかやめてくださいよ」

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