《MUMEI》

「俺、英語話せるようになって金貯めて、外国に住むんだ。」




「フーン 初耳」
ちょっとファンタジーだけど将来設計が出来てる。


「二郎もだよ。」



「……はい?」


「結婚出来る国あっただろ。どんなに時間かかってもいいから、結婚しよう。」

七生君、それってプロポーズ…………?


「ば、ばかだ。」
信じられん。何が結婚だ。
親に言えずに、言葉に詰まって逃走したのはこれでか。



「マジで!本気だし!

連れてくからさ、そのためには安定した職がいい訳!


まだ疑ってる!わかった、指きりしよ!」

七生に小指を絡まれた。無理矢理だけど、指は温かい。




不思議だ。


七生のこと考えて不安になったのに

今までの不安が七生といると吹き飛んで行く。

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