《MUMEI》

皐は屋上へ向かって走った
ドンッと誰かとぶつかった
「うぉ!?皐、どーした?」
兄の晃太とぶっかったようだ
「ふぇぇぇん…お兄ぃ」
「……。ひとまず移動しようか」

屋上に晃太と行き、それなりに落ち着いてきてから、さっきのことを話した。
「そうかそうか」
晃太は皐の話を静かに聞いた
「とりあえず今は思いっきり泣いとけ…」
皐の肩をグイッと自分に寄せる
「…うん」
いつもは厳しいけど、こうゆう時はそっと話を聞いてくれる優しい兄が皐は大好きだった
皐はまた、涙を流しはじめた。

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