《MUMEI》
ワケアリな高校。
―――春。

満開の桜のみちを真新しいローファーで、カツ、カツ、っとリズミカルにならしながら歩く。


「あっ、」


降ってきたさくらに気づいてつかもうとするが、するり、手の隙間から落ちる。

それがなんだか悔しくて、必死になる。


―――ひらっ。


正面に落ちてきたそれをつかんで、ガッツポーズ。


ふふふ、よっしゃ!

そんなことを思って、ふと顔をあげると目的地の建物はもう目の前まできていて。







うあー・・・・・。


いっきにテンションが下がった。




白かったはずの建物は黒ずんで落書きだらけ。

なぜかボロボロの校舎。

血の跡みたいなシミがある地面。

そして、スゴイヤバイオーラをはなっている旧校舎。


見るからにチャラチャラした生徒たち。





―――私、大丈夫なんだろうか。(T_T)

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