《MUMEI》
信じる
更衣室に辿りついた菜々はものすごくドキドキしていた。「なんで佐山さんにっ…。」顔は真っ赤だった。佐山さんがあんな事をするなんて思いもよらなかった。急にあんなこと…。
もう自分が佐山さんにどんな風に思われているのか全然分からなくなってきた。佐山さんは菜々の事が好きなのか?それとも嫌いなのか?そんな思いが頭から離れないでずっと渦巻いていた。いやだ。こんな風になるなんて考えてもいなかったのに…。
取りあえず制服に着替えて準備しないと遅刻してしまう。いそいで着替え始める菜々。そしてカフェに行くといつもと何ら変わりなく蛋白に働く佐山さんの姿が見えた。さっきの事件があっただけに顔がまともにみれない。みれるはずがないのだ。

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