《MUMEI》 編集部にて 「ああ、どういうことだ」 「これだから、いまどきの若い子は社会的一般教養がなってないね」 「はあ、でも先生は漫画家を辞めると」 小松は明らかにあきれた表情をしていた。 あれから、未来は漫画家を本格的に引退し みずからのスタジオを閉め、小松ら雇っていたアシスタントも全員解雇になった 「それに、一昨日を境に先生とは音信不通、私がいくら電話をかけても 留守電なんです」 「ふー」 編集部の上層部の人間は 大きなため息をついた。 「なんという」 「それに、今回はかなり大ごとになるんじゃないか」 「ですね」 「あいつは、うちら出版社の底辺漫画家とはわけが違う」 「ですね、これでフラワーも松下先生のような逸材さえ現れなければ もう、終わりです」 前へ |次へ |
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