《MUMEI》 一変「………………ン」 息を潜めてベッドカバーにしがみつく。 スプリングが一度ゆっくり軋んだ。 タン タン タン…… 軽快なリズムが廊下に響き渡る。 「二郎兄、母さんが林檎くれたよ。」 「…………………はーい。」 「お疲れ麻美っちー」 …………パタン。 「「………………」」 七生と目が合う。 「林檎食べよっか。」 麻美から受け取った皿を差し出す。 黙々と林檎を食べるのに没頭する。 壁に追い詰めるのは止めて欲しい。背中が痛い。 まだ関係はないけど、このままだといずれは……。 七生のキスは顔以外から手、首、肩、鎖骨と範囲を広げて来たし……。てか、決まり、守ってよ…… 前へ |次へ |
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