《MUMEI》

と、アルバイト志望の女子高生は言った。
「この、私に聞くことはないのか愚民」
と、俺の言葉にすら反応せず
帰って行ったのだ。
やはり、ああいう子は集団性を有する学校でも浮いているのだろう
「ふーやっぱりろくでもないやつだった」
「でも、明日はアルバイトやパート志望の人材が多いし、明日に期待しましょう」
「ああ」
一息をついているとからんと、喫茶店のベルが鳴った。
「あのーすみません、今ここでアルバイトを募集していると聞いたんですが」
「ああ、はいじゃあ履歴書をもって土曜に面接に来てくれませんか」
「はい、ありがとうございます」
その、女の子はすぐに帰って行った。
「ふーん、今時珍しいね自分から言いに来る子って」

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