《MUMEI》

美樹と優香は記事に釘付けになっている。
いや、思考が停止してしまっているだけなのかもしれない。


「なぁ、おい…」


洋平は、何の反応もしなくなった二人に恐る恐る声を掛けてみる。

また先程の様に気絶したり、発狂したりするんじゃないかと心配になったのだ。

「大丈……」

「あの噂‥やっぱり本当だったんだ…。」

「え…?」


しかし二人から返ってきた言葉は、予想外なものだった。


「真弓が事故に遭った事も、井上君が災難に遭った事も、単なる偶然だって思い込もうとしてたけど…」

「でも、あの写真の事は説明出来なかった…」


「は?お前ら何言って…まさか!!」


洋平はハッとした。


「もしかして、何か知ってるのか…?」


美樹と優香は同時に洋平の方を振り向くと、ゆっくりと頷いた。

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