《MUMEI》 呼び出し。家に帰って、ポストを開けたら僕宛の手紙が入っていた。 『件の廃病院にひとりで来い』 これは……何だ……ろう。 嫌な予感……というか、確実に差出人はあいつらだ。 罠だ。 わかっているが……わかっているが…… 僕はこれ以上……友達を傷つけさせたくない。 これを断ればどうなるか、予想は簡単にはついた。 他に選択肢はなかった。 これはみんなを守るとは、違うかもしれないけど、僕が行けば何かが変わるかもしれない。 そうなると……僕は…… こんなこと、考えていても仕方がない。 僕は自分がどうなろうと構わない。 ミクちゃん、美鶴、新斗……そして響介。 体が震える。 僕は歯を喰いしばって、踵を返す。 行こう。 前へ |次へ |
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