《MUMEI》
狐の神とはんぶんこ
山の中に学生服のまま入って行く少年がいた
その少年はいつも通り狐の山に行きいつも通りの山道でいつも通りに狐の世話をする、だけれど今日は何かが違った狐たちが何かに脅えていた・・・

「ん?お前達何にそんなに脅えてるんだ?」

そう言って狐たちをなで落ち着かせようとしたがまったく意味がなかった、不審に思い周りを見渡すがそこには木々しかなかった

「何もいないじゃないか、大丈夫だよもうちょっと一緒にいてやるからな」

そう言って少年は狐たちの横に腰を落とし狐たちをなだめるように優しくなでていた

がさ・・・がさ・・・・

後ろのほうから木々を掻き分ける音が聞こえてきた
そのおとに少年が振りむくそこには口からよだれをたらしながら今にも襲い掛からんとす巨熊が立っていた

「お前達、逃げろ!!」

少年は狐たちに声をかけ逃がそうとするが狐たちは脅えていて動けそうになかったそれを見て少年はそばにあった太めの枝を握り締め巨熊に殴りかかった

「うをぉぉぉぉおぉ!」

巨熊の腕に枝を振り下ろしたが熊の腕ではなく枝が折れてしまった

「まじかよ・・・」

巨熊は狐から少年にターゲットを切り替えた

「ぐるぉがぁぁぁっぁ!!!」

雄たけびをあげながら少年に襲い掛かるが少年が間一髪のところで巨熊の1撃をかわし走り出す

「これでこっちを追って来るはずだ!」

少年の思惑通り巨熊は逃げる少年を追ったがその速さはとてつもなくすぐに追いつかれ対峙してしまった
巨熊はすぐさま少年に爪を振り下ろす、少年それをかわすが巨熊は少年のかわした先につめを振り下ろす

「よけれ・・・ない・・・」

少年は巨熊の1撃受け吹っ飛ばされ木にぶつかりそのまま気を失ってしまった

「おきよわらべ」

「ん・・・?」

少年は全身に激痛が走りそして血液がとめどなく流れ出していることを感じそして自分の死がすぐ其処にある事がわかったのだった

「僕は・・・しぬ・・・のか」

「そうじゃなそのままであればもって後数分かの」

「だれ?」

目を開けているはずなのに真っ暗で何も見えないだけど其処に誰かがいることとその誰かは声で女の人だということがわかった

「わっちがだれか今わ問題ではない、それより今はそなたのことが先じゃわそなたはまだ生きたいかえ?」

「どうだろ・・・」

「何じゃ生きたくないのかえ?あの者達がそなたを助けてくれといっていたのだがな」

「あの者たち・・・?」

「わらべの守った者達よ」

「僕は・・・あいつ達のために・・・いきたい・・・でももう・げんか・い・・・」

「そうか生きたいかならばわらわのはんぶんそなたに授けよう、わらわの子供達を守ってくれた恩人よ」

女性はぼろぼろになっている少年に何かを施す、すると少年の体は巨熊の1撃を受ける前のように元に戻っていた
これが狐の神である神狐、宇迦之御魂神様と僕の出会いそして始まり



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