《MUMEI》

「……ごめん。俺もちょっと弱くなってて、ほんのちょっと、入れていいかなって思っちゃったんだ」











「うん」











「でも、やっぱりダメだ」











「誰も知っちゃダメだったんだ」











「ううん」











そんなことないよ










「今日はもう帰って。ごめんな」











うん







言葉にはせずに うなづいた











声を出したら 涙と一緒に










変なことを言ってしまいそうだ










大丈夫だよ、私がいるよ











本当は言いたかったけど、今いったら







いってしまったら












何もかもなくなってしまう気がする

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