《MUMEI》

私は起きて早々パニック全開だった。

「はぁ!?…………え!?」

私の目がおかしくなければ、私の部屋に、朝食を作る赤崎君と、目玉焼きの匂い。

まさか。

「顔に出すぎだって。」

赤崎君が急に腹を抱えて笑い始めた。

「?」

「昨日は何もしてないよ。同じ布団で本当に寝ただけ。オッケー?」

たぶん、相当面白い顔してるだろうなぁ、寝起きだし。

「お、オッケー。」

答えると、赤崎君はまた少し笑って、軽くご飯作っちゃった、と言った。

なんだかすごく幸せで、忘れてたんだ。


昨日病院に行ったのは何時だったっけ?

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