《MUMEI》 『俺』の提案。「腑抜けたな、俺達」 『俺』はぽそりと言う。 『俺』は暗い。 あの二人に頭を下げたのは、僕の意思だ。 正直、僕は『俺』にぶん殴られると思っていた。 でも、どうやらそんなことはなさそうだ。 『俺』はため息を吐く。 「ダメだな。俺にしめっぽいのは合わねえ!」 『俺』は髪をガシガシと掻く。 「あの糞野郎共に頭下げたことは気にすんな。俺も腑抜けてたからな。……どうせ俺に代わっていても勝てなかった」 珍しく弱気だ。 「だけどな、負けるつもりはねえ」 そしていきなり強気だ。 「いつまでも響介のことを引きずってばかりじゃいられねえだろ。それに新斗に言われたこともずっと気にしてるみてえだしな」 他力本願ーーー……。 「俺に考えがある。あいつらを蹴散らして、ミクちゃんを助けるぞ」 前へ |次へ |
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