《MUMEI》

遠くで、私の名前を呼ぶ声がする。

何処だろう?

あれ、上と下の両方から聞こえる。

下は、赤崎君だ。

ありがとう。

そんなに呼んでも、もう戻れないよ。

でも、ありがとう。

私のために泣いてくれて、ありがとう。

上は…?

知らない人達だ。

本当は赤崎君の元に行きたいけど、きっと、驚かせちゃうよね。

うん。

上に行こう。

………でも、これだけ、届けていいかな。

どうしても、言いたいや。

前へ |次へ


作品目次へ
感想掲示板へ
携帯小説検索(ランキング)へ
栞の一覧へ
この小説は無銘文庫を利用して執筆されています。無銘文庫は誰でも作家になれる無料の携帯・スマートフォン小説サイトです!
新規作家登録する

携帯小説の
無銘文庫