《MUMEI》

他の保健師さんや採血待ちの受診者さんたちは呆れてた

俺は呆れつつも面白いので黙って見守っていた笑

「静脈にちょっと針を刺して血を取るだけですから日常生活には影響ございませn…」

「そんなこと信じろって言うんですかぁ!?(語尾ル)」

この言葉には今まで穏便に応対してた保健師さんもさすがにイラっときた様子だ

「あの失礼ですが、もしかしてお注射とかは苦手でいらっしゃいますか?」

「!!!?」

保健師さんのこの一言がオッサンの堪に障ったらしい

居合わせた受診者さんからもクスクス笑い声が聞こえる

「な!な!そんな!僕を馬鹿にしてるんですか!!!?(震え声)」

オッサンは顔を真っ赤にして、バン!と採血の器具がのったテーブルを叩いた

「不愉快です!僕 帰ります!!!(涙声)」

「あ!ちょっと!○○さん!どこ行くんですか!?」

オッサンは一目散に逃げていった

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